令和6年12月年末「伊勢崎市の不動産動向」

2024年12月22日

こんにちは。

2024年12月22日(日)は、令和6年の弊社の週末営業日最終の日曜です。
ちなみに本日は午前中1組様の応接、午後は相続で引き継いだ土地の売却依頼を頂きました。

日々忙しくしておりましたので、なかなかブログも書き込み出来ずの1年でした。
ただ単に「今日はこうだった」とか「こんなもの食べてます」等の簡単なブログを私は書けない性分ですので、毎回長々しいですが、その都度時事的なブログを書き込んでおります。

令和6年の伊勢崎市不動産事情を振り返って

令和6年の伊勢崎市の不動産事情は、これまでに例を見ない激動の一年でした。
部材や資材の高騰、物価の上昇、住宅ローン金利の上昇に加え、お客様自身の購入意欲の低下など、想定外の要因が複合的に重なり、市場への影響の大きさを改めて痛感しております。

建物付き不動産事情

さて、ここから本題に移ります。
まずは建物付き不動産事情です。

皆様も最近弊社サイト等を見て気づいているかも知れませんが、建売住宅が今までと比べ20%前後価格が上がりました。
一昨年より続く資材高騰や部材高騰、人手不足等が主な要因です。
その結果、割安感も少なくなり、昨年は各建売業者さんは悲惨な状況をたどりました。

建売住宅を作っても売れず、価格を落としても売れず、最後はたたき売り状態・・・
今まで建売住宅会社がターゲットとしていた客層の方々の買い控えがこの数年続いており、結果として売れず仕舞いで、とある大手建売グループは昨年の秋口からこの伊勢崎市の土地の仕入れを今年の秋までストップという、今までこの私も聞いたことが無いような状態でした。
なんとその後この12月末にかけても仕入れを控えている建売業者さんも多いです。
伊勢崎市に支店のあった大手不動産会社さんも撤退したり・・・

私見ですが、建売住宅のメリットは利便性が良く、注文建築では高すぎて購入出来ないという客層が購入できる価格感にありました。
現在では立地が良くても売れない状況であり、昨今の世の中の情勢を考えると既にこの伊勢崎市では建売住宅需要が激減している為、ビジネスモデルとしては過去のものになっている感が否めません。

今後の日本の建売り住宅業界は、統合や淘汰の波が来年あたりに来るのでは無いかと私は思っております。
なお建売業者やハウスメーカー等は既に海外で収益を上げなければならないビジネス体質になってきております。

中古住宅市場の動向

では「伊勢崎市の中古住宅市場」はどうでしょうか?

毎年同じ様な見解ですが、「建売住宅の中古住宅は本当に売れにくくなっている」ことを、この1年も感じました。
例えば競売で落札した不動産会社がリフォームを行い、再販売した場合。
正直動きが悪く、そういった再販業者のリフォームは雑な仕事(工事)かつ、水回り等のリフォームの部材(キッチンやトイレ・浴室等)は本当に安い部材を使用し、いかに利益を上げるかと言った感じのリフォーム工事が大半です。
既に今のお客様は賢いので、そういった物件には見向きもしない傾向が続いております。
※下請け業者も嫌気がさしている会社も多々ある模様です・・・・

なお注文建築系(ハウスメーカー建物や地場の工務店施工)は、堅調に売却となっております。
実際弊社も今年の5月末に、宮子町・南西角地・98坪の土地(区画整理地内)、建物は大手注文建築会社施工で、築14年37坪の中古住宅を仕入れました。
室内は新築のように綺麗な物件でしたので、トイレを1階・2階のみ交換、室内清掃、敷地を綺麗にし、販売を開始したら即申込が入りました。

伊勢崎市では正直、注文建築派の方が多いです。
中古市場も結果として注文建築系の中古住宅が売れやすい地域だと実感致します。
前述しました建売住宅系の中古住宅は「いくら綺麗にしても結果売れない」→「価格を大幅に下げて売る」業者が後を経ちませんね。

ただし、今後は中古住宅市場も注文建築をあえて建てず、間違えなく以前より活発になると考えられます。
昨今の資材・部材高騰や人手不足、費用をなるべく抑えようとされる傾向などが背景にあります。

土地市場の現状

続いて土地市場です。
土地購入した場合は当然注文建築となります。
何度も書き込みしますが、昨今の資材・部材高騰、人手不足等を加味しても、大手ハウスメーカーは今や坪単価130万円~する場合が大半です!!

しかしながら、この伊勢崎市で一番動く不動産は相変わらず「土地」です。
故に建物価格が高騰している昨今では、「土地と建物」の住宅ローンも御主人様の1人馬力では、住宅ローンの返済比率に合わなくなり、奥様との所得合算(いわゆるペアローン)が主流となっております。

土地1000万円前後を取得される弊社のお客様の平均住宅ローン借入は、5000万円~5500万円前後(外構工事やライフライン工事・諸費用を含む)が一番多いじ状況です。
10年程前は3500万円~4000万円程の借入が多かったのですが、昨今は建物価格が1000万円前後上がっているため、この様な住宅ローン金額になっていると勘案致します。
※なお地場の工務店では大手ハウスメーカーに比べ1000万円以上建物価格を抑えられる会社もあります。今弊社のお客様でも「自助努力で価格を抑えている」地場の工務店やハウスメーカー会社に多くの目が行っていると痛感致します!

建物価格が高騰している昨今でも、「土地購入から注文建築」のお客様比率が本当に多く、お陰様で弊社分譲地も今年も順調に販売できました。
正直造成費用も今までの1.5倍近くしますので、薄利で販売をし、お客様に喜んでいただけるようにと思い、今年は土地仕入れを行っております。
恐らく来年以降も無理な価格での買取は致しませんが、注文建築派の多いこの地域ですので、仲介を含めより良い土地情報をご提供出来る様努めたいと思います。

なお、更地の土地を購入した場合、ライフライン(上下水道工事)や外構工事で250万円前後価格より掛かりますので、その点はご注意下さいね✨️

不動産売却の動きと相続登記の義務化

最後に不動産売却です。

今年は年初から物凄い勢いで不動産売却査定依頼がありました。
特に今年は「買取依頼」が激増しました。
これには大きく分けて2つのポイントがあったのだと思います。

1つ目は、4月に不動産登記法の改正により「相続登記の義務化」がされたこと。
2つ目は、「相続不動産の維持管理が出来ない」為に、早期に売りたいという他県の方からの「買取」依頼。
相続した不動産の管理が出来ない場合、「特定住宅」に指定されると、住宅が建っている場合の固定資産税の軽減措置が受けられない場合が今後多発する要因だと思います。

弊社ではこの1年で約120件の売却査定依頼がございまして、今までで年間査定件数が莫大に増えた1年でした・・・・

またその中の十数人のお客様にあたっては、今問題視されている「一括査定」による不動産会社の「高値取り」による弊害を被っておりました。
・相場より「高値」で売りに出されるので、当然、半年・1年・1年半と売れない状況が続く
・業者(高値取り不動産会社)より、常に「価格を落としましょう」と言われる

一般の方は「一括査定サイト」の仕組を知らないが故に、「適正価格(売れる価格)」が有るのにも拘らず、高値取り業者の「破格の高値」に翻弄されてしまいます。
その価格で売れるのであればと、その高値取り不動産会社へ媒介依頼(売却依頼)されてしまうのですね・・・・
正直機会損失もはなはだしいと、私は思っております!

決して一括査定サイトをダメだとは言いません。
ですが、「一括査定サイトに登録している不動産会社」が「何が何でも売却依頼を取る」的発想(これは一括査定サイトでお客様が登録すると、その業者はその一括査定サイト運営会社へ1件に付き15000円~20000円を支払ったり、または売却した際に仲介料の20%~30%を支払う仕組み故に、何が何でも高値にして受託を取る(売却依頼を取る))で成り立っているのです。

今後相続案件等を売却したい場合はその点を加味し、地元に密着し、しっかり物件調査を行ってくれて、かつ「適正価格」を出す業者を探すことが一番の近道だと私は思います。
購入者側に立って考えれば、「適正価格」で売られていなければどうするか?どうなるか?わかるはずです。
自ずと「適正価格を逸脱した高値」で提案してくる意図も、わかるはずです。

来年以降の展望と人口減少問題

来年令和7年は今年以上に売却事案が多くなると私は思っております。
それは今後伊勢崎市だけではなく、各地方は毎年毎年少子化の波が加速度的に進み、売りたくても売れない不動産がこれから10年は続くと考えるからです。

だからこそ、不要な不動産は1分1秒でも早く売却が望ましいと考えます。

以上が令和6年12月年末の、私角田の、伊勢崎市のこの時点での不動産事情を簡単ではありますが記載した次第です。
本当に私見ですが、不動産売買市場(こと地方)は年々先細りし、恐らくこの群馬県も既に全く不動産が売れない地域も出てきております。
この伊勢崎市はまだまだあと15年位は動くとは思いますが、2025年にはこの群馬県の全体の人口も160万人を割るとのシンクタンクの発表も有りました。

となると、約50年、60年前の人口と同じ値となり、新たな住宅が売れなくなる時代がもうあと20年前後先には来ると想定されます・・・

購入をお考えの方、売却をお考えの方、どちらの皆様も動き始めるには早め早めが大切です。

しかしながら不動産会社の多くは営業マンを抱え、ノルマも未だにあり、即決営業行為を行っている会社もこの伊勢崎市にはまだまだ多く存在致します。
お客様のことより、自社の売上重視が大半の不動産会社の本音です!!

弊社もNPO団体(非営利目的企業)では有りませんので、良いことばかり言うつもりは有りませんが、私は嘘を付けません・・・・
今の伊勢崎市不動産事情を一人ひとりのお客様の為に本音で、正直に、このブログに書き込んでおります。

約29年弱この業界にいるからこそ、良いも悪いも全て知っているつもりです。
だからこそお客様の笑顔の為に日々奮闘している所存です。

私はこのクリエートハウジングを「街のよろずや」だと思っております。
不動産を売る・買う・受託(売却依頼)するだけでなく、お客様に生活環境を知って頂き、納得し購入、また売却のお客様にあたっては、不要な不動産をいかに迅速売却出来るかをご指南出来ればと常々思っております。

その御蔭か否か弊社のお客様の40%はご紹介やリピートのお客様です。
今後もお客様(お客様とは共に歩む)と一緒に、多くの事をメール・LINE・応接でお話ししながら、お客様の笑顔を見ることが出来るよう、精一杯頑張りたいと思います。

年末年始のお知らせ

さて弊社の年末年始のお休みのお知らせです。
12月25日(水)~新年1月5日(日)まで弊社のお休みとなります。

この令和6年1年間、多くのお客様とやり取りさせて頂き心より感謝申し上げます。
堅苦しい挨拶は私は嫌いですので、私の思うように言葉を言わせていただきますと、毎年「感謝」この一言が短いですが、皆様へお伝えしたい言葉です。

不動産業界は来年からの2年ほどで淘汰される会社が増えると思っております・・・
だからこそ、真面目に正直に嘘のない会社つくりを今後も行い、令和7年は皆様と共に歩み、皆様と共に感動したいと思います。

本年は誠に皆様お世話になりました。
では良いお年を・・・・

令和6年12月22日
株式会社クリエートハウジング
取締役社長 角田秀則

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